陥没乳頭は、乳頭部分が乳輪よりも出ていないでへこんでいるようになっている状態をさしますね。この陥没乳頭には先天性のものと後天性のものがあり、後天性は乳腺炎、乳がんや乳房肥大といったことが影響するのですが、先天性のものは原因がわかりません。
無理に引っ張っても出てくることはなく、授乳の際にはなかなかうまくいかないことが多いです。このような場合は手術を行って乳頭を出していきますが、切らなくて済む方法があります。

陥没乳頭はできるだけ改善した方が良い

自分は子育ても終わったから乳頭がへこんでいても大丈夫。だから別に治らなくてもいいよ、と感じることもあるかもしれませんが、実際のところ、見た目などの美容面よりも心配な面として炎症が起きやすく、乳腺炎や乳輪下膿瘍を引き起こしてしまうリスクがあげられます。
この炎症は聞きなれない症状でありますが、実は陥没乳頭の人が比較的起こしやすい症状の一つでもあるのです。乳輪の下に潰瘍ができる症状であり、しこりが出来て痛みが現れ、そのままにしておくと膿が出てくるようになります。
下の部分には多くの乳腺があるのですが、この部分が汚れることによって乳管が詰まってしまい、膿が発生し細菌感染を起こしてしまうのが原因です。乳首の回りが赤くはれ上がってくるので乳腺炎と間違えてしまいやすいのですが、膿が出てくるのが乳腺炎との違う部分です。乳輪下膿瘍の実に6割から7割の人は、陥没乳頭であったことがわかっています。

ですので、そのままにせず改善した方が良いのです。

陥没乳頭の治療方法は?

陥没乳頭の場合、授乳をするしないにかかわらず、見た目が気になりますし、陥没部分にほこりや汗がたまって炎症が起きたりすることもあるので、何とかしたいと考えますよね。
無理に引っ張ってもその時は出てきてもすぐにへこんでしまったり、何をやっても乳頭が出てこなかったりとなかなかうまくいかないものです。陥没乳頭の治療方法には大きく分けて切る方法と切らない方法があります。
切る方法は観血的治療法とも言って、授乳をする可能性がある場合は乳管を切らないで乳管のまわりの引きつれだけをはがしたり、乳頭に数か所切開をして引き出したりします。
もし授乳する可能性がなければ乳管と一緒に取り除いてしまうことが多く、乳管を残すよりも治療時間は短くなります。

一方の切らない方法は保存的方法ともいい、持続して乳頭部分を吸引したり引っ張ったりする器具などを用いて引出していきます。この方法の場合、切らないので痛みはないのですが、その分引っ張る際の痛みなどを感じることがあり、人によってはこの方法ができない場合もあります。

陥没乳頭の切らないメリットは

治療方法には切る方法と器具などを用いる方法とがあります。切らずにすむ手術の場合、乳頭の付け根の部分に本当に小さな穴をあけて器具を用い、組織を調節しその後乳頭の位置や形を調節して糸で固定していく方法がもちいられることがあります。
この方法のメリットは、様々な部分を切るわけではないので体への影響が少ないこと、乳輪を切る必要がなく術後の生活にも響かないこと、さらに授乳をしている場合は手術による影響があまりないことなどがあげられます。たとえ体にとっては乳頭であっても、体の一部ですし、敏感な部分でもありますよね。
ですのでそのような場所を手術してしまうと、古傷が痛む、という表現の通りなにかしらのことがきっかけとなって痛みだすことがあります。このような心配は、切らない手術をした場合起こることはありません。
傷口は目立たないので美容面でも影響がありませんね。小さな穴を開けて特殊な糸を用いる場合は日帰りで行うこともできますよ。

切らない陥没乳頭の手術のデメリット

器具を用いて乳頭を徐々に引っ張り出していく方法の場合、体への負担が少ない切らない方法ではありますが、治るまでには3ヶ月から数年かかってしまうことがデメリットとしてあげられます。
陥没がどの程度なのかによって治療期間は異なってくるので、見通しが立たず、いつきちんとした乳頭になるのかわからない不安感が芽生えることがあります。即効性のある方法ではないので、根気よく治療をしなくてはなりません。
もちろん自宅でもできる方法もありますが、うまくいかないことがありそうなると、病院を受診しなくてはならず、トータルすると手術を行った場合よりも費用がかかってしまうこともあります。

さらに切らない方法の場合、行ってはならない期間というものがあります。それは妊娠9ヶ月から10ヶ月の間であり、この時期に乳頭部分を触ってしまうと子宮に作用してしまい、早産を引き起こしてしまうからです。
大変デリケートな部分なので、慎重に行っていかなくてはならないのです。

まとめ

陥没乳頭の場合、様々な炎症を引き起こしたり授乳時になかなかうまくいかなかったりすることが多くなります。このようなことが起こらないようにするには、治療を受けた方が良いのですが、治療には手術や器具を用いる方法があり、切らないで行う手術というものもあります。
行ってはいけない期間があるものの傷口は目立つことがないので、美容面でも精神面でも負担になることはありません。再発するリスクも少なくなっています。